Monthly Archives: 12月 2016

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ここがだめなら全部だめ!電源回路の解析

品質解析若手担当の中嶌です。

今回は電源回路についてお話します。

回路の調査において、真っ先に調べるべき項目が、電源です。

なぜならば、ここがダメならば残りすべての機能がいくら優れていても、

正常に機能しないからです。

【理想の電源とは】

理想の電源のあるべき姿は次のようなものです。

①出力電圧が正確かつ入力電圧や出力電流の変化で変動がすくない

②出力電圧にノイズが少なく、純粋なDCに近い

③入力電圧幅が大きく、安定に動作する

④電圧変換時等に電力損失が0

⑤出力電流が限りなく∞に近い

電源の理想です。

【電源の問題点】

では次に電源問題点について説明します。

実際は人間が作ったものなので、④損失0!⑤出力電流∞!!

なんてことはありません。じゃあなんてしゃべったんや!となるわけですが

品質調査をするときに、すぐに

「どこがわるいんだろう?」、「何が原因だろう?」と考えがちだからこそです。

どこが悪いとかは良い状態が分かっているからこそ悪いといえます。

従って、電源回路のあるべき性能を把握すべきだと思います。

そうすれば、「これは④損失の問題では?」

「いやいや②の出力にリプルがのってたからでしょ?」

などあるべき姿から良否判定ができます。

電源は使用頻度が高いため、電圧でてて当たり前、電流でてて当たり前な風潮があります。

世の中に当たりまえは存在しないです。先輩方は我々ゆとりにも優しく教えてあげましょう。

【電源で一番最初に測定するヶ所】

「オシロ 測定」の画像検索結果

電源で一番最初に測定すべき個所は以下の四つです。

①入力電圧

②入力電流

③出力電圧

④出力電流

測定する機器はパワー・メータ(アナライザ)が良いとされます。

私はDCばかりなのでオシロやメモハイ使ってます。

【解析時の着目ポイント】

大概の電源の問題は①②のどれかだとよく言われます

①入力変動
どんな入力範囲の電圧でも動作して出力電圧が一定かな?と確認しましょう。
答えとしては、入力変動がない電源はあり得ないので、どこかで異常な値はでます。
入力電圧が変化した時の出力電圧の変化を抑える必要があるんやなぁ位覚えとけばOKです。

②負荷変動
出力電流をいくら流しても出力電圧は一定かな?と確認しましょう。
この答えも、電源には供給できる最大値が仕様で決まっているので、
その出力電流範囲で一定の伝あるが出力されます。
出力電流が電荷した時の変動に異常がないか?とみます。

負荷の基板側から見れば、入力変動や負荷変動が0でなくても実は動作します。

ある程度の範囲であれば、問題なく動くので、電源の異常が出る時は

この範囲の外になにかあったかも?と疑問を持つとよいです。

ほかにも、電源回路は必ず、内部で発熱し、損失があります。
そのため、電源は電力と効率の計算をして内部損失には問題ないか確認するとかも必要です。
周囲にある電子部品にこの熱が影響を及ぼしてるかもしれないですからね。

 

 


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はんだ付けにおける加熱しすぎのサイン

みなさんこんばんは。久しぶりに投稿します。はんだ付けにおいて、加熱しすぎのサインって、何を想像しますか?フラックスの劣化によるはんだツノ、イモはんだ、はんだ表面がガサガサ、フラックスの焦げなどあります。リフロー加熱においては、フラックス残渣のクラックも加熱しすぎた痕跡のひとつの指標になります。

某大手メーカーのデジカメのメイン基板です。フラックス残渣が割れています。他を見ても加熱しすぎのサインが出ていました。

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クラックの原因と成長の仕方

はんだ接合部は、日々の繰り返し温度変化による膨張収縮応力等によって、はんだ接合部中の多結晶体や合金層等が再結晶化し、粗大化していきます。

はんだよりも硬く脆い性質のある上記らが、接合部内に成長していく事により、受けた応力に耐え切れなくなりクラックを発生させて応力解放を行うのです。

 

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これが、クラック発生のメカニズムです。

 

すなわち、はんだ実装初期においては合金層は厚過ぎず、その他多結晶体も緻密化されている状態が良好な 実装初期はんだ付け結果といえます。

 

補足:SEMは電子銃から加速電子を検体に照射し、その反射電子や二次電子等を映像化する顕微鏡である。原子量の大きいものほど白く、小さいものほど黒くコントラストし映像化する。

※有鉛共晶はんだ=白:Pb、灰:Sn、濃灰:Cu   

※鉛フリーはんだ=白:Ag3Sn、灰:Sn、濃灰:Cu

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電源レギュレーターの種類~スイッチング型とリニア型~

品質解析担当の中嶌です。

実装基板にはほとんど必ずと言っていいほど、安定的な電源が必要です。

従って今回お話しするのは電源回路で最もよく使用される電子部品である、レギュレータについて説明します。

【レギュレータの種類】

レギュレータには大きく分けて2種類あります。

①リニアレギュレータ

美しい一枚板のようにきれいな電圧が取れます。

良い点:スイッチング方式と比べ、きわめてノイズが少ないです。

悪い点1:不要な電気エネルギーは熱として損失してしまい効率が悪いです。

悪い点2:降圧しかできない

悪い点3:損失が大きいため、出力の大きい回路には向かない

dec11_リニアレギュレータ_3.png

②スイッチングレギュレータ

高速でONOFFを繰り返し、細かく足し合わせて、必要な電気エネルギーを作ります。

イメージとしては、バケツリレーを思い出すとよいです。コンデンサやインダクタが少量づつエネルギーを蓄えます。

それを順々に送り出して結果大きな水にするような感じです。

良い点1:損失が少ないため、効率よく変換でき、無駄がない。

良い点2:昇圧・降圧両方可能。

悪い点:ノイズが大きい。

dec18_スイッチングレギュレータ_1.png

 

【まとめ】

リニアレギュレーターは効率は良くないですが、出力電圧に含まれるノイズは小さいです。

スイッチングレギュレータは、効率は良いけれども、出力電圧に含まれるノイズが大きいです。

ちなみに、余談ですが、スイッチングレギュレータとDCDCコンバーターとは何が違うか?レギュレータとよく似た機能なのではと思ったことがないでしょうか?

じつは、スイッチングレギュレータはDCDCコンバーターの一種です。

エレクトロニクス技術の黎明期、トランスで昇圧のできない直流をいったん交流変換し、これを整流して再度直流に戻す・・・様な事をしていたそうです。

この機能ですが、結果的には、直流から直流に変換しているつまり、DCDCコンバーターなのです。

名前が違うと異なる部品かなと思いがちですが、実はほとんど同じ機能を持つ部品だったりします。

電子部品がどのような働きをするのか、メリットデメリットを把握したうえで、今後も品質解析していきたいと思います。

 


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observation

観察技術・・・どんな解析も,まずは観察することから始まる

観察技術・・・、私達は当たり前のように、はんだ付け品質の確認を日常的に行っていますよね。

ところで、観察技術が最も大事だと言う事は、何となく理解出来ると思いますが、その重要な観察技術について、社内では教育があるでしょうか・・・?

 

どんなに詳細な解析も、どんなに複雑な解析も、まずは対象を観察することから始まります。

 

今回は、はんだ付け品質を観察する際のポイントを説明していきます。項目が多いので、早速一つずつ説明を始めたいと思います。

 

 

 

  • 実装時に関わるできる限りの情報を収集する。


何を調べるときも当たり前の話ですが、そのことに拘るできる限りの情報を収集することが、まずは重要になります。

その製品はどのような状況で生産されたのか、その時の季節や雰囲気温度は、その時の条件のセットアップ、その製品はいつ入荷したものか等、ありとあらゆる情報が多く存在した方が、何かあった時に非常に有効になります。

このような観点で、普段から情報を集めておくクセをつけておきましょう。

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flower2

近況報告・・・第3回STSとマイグレーションについて

12月2日に第3回のSTSを開催しました。

 

STSの内容


基本的には

 

・前回の宿題の発表

1481509190007

 

・→宿題の解答と解説

1481509206624

 

・各社の品質課題へのアドバイスと進め方の協議

 

このような形で進めております。

 

 

思ったより、宿題の解答と解説は、皆さん驚きがあるようです。

 

それだけ

「現場で変更可能なこと」

で改善しようとする習慣が付いてしまっているのでしょうね。

 

 

ここでの解答と解説では、現場での条件のみならず、設計や手法など様々な方法を解説しますので。

 

兎にも角にも、皆さん和気あいあいと同業種交流を行い、たくさんの知識やノウハウを毎回持ち帰って頂き、役に立ててるようで何よりです。

1481509174403

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USBスペアナはノイズに弱い

若手品質解析担当者の中嶌です。

今回は解析によく使用する機器としてかってに、3種の神器(テスター、オシロ、スペアナ)ではないかなと思っている、スペアナについてちょっと面白いことを聞いたのでお話しします。

 

スペアナとは、スペクトラム・アナライザーのことです。(下の図みたいなもの)

「スペアナ」の画像検索結果

【どんなことができる機械か?】

スペアナを使うと、いろいろな成分が混じった信号から、周波数の成分に分解できる装置です。

信号成分の解析にはもってこいのツールだと思います。

 

【スペアナの問題】

このスペアナなのですが・・・むっちゃ高いです。20万以上とか、100万以上するものがざら

です。そこからケーブルだの何だのそろえてると予算が・・・(><)予算が・・・(><)

というわけで,

最近では価格を抑えた、モニター一体型のスペアナではなく、

USBタイプのスペアナがあります。

表示部分がPCになるので、軽い・安いといいことづくめな気がしました。

ですが、USBタイプのスペアナは一つ弱点があります。

使用するPCやUSBケーブルから伝わるノイズが影響して、EMCなどノイズを測定すると

精度がよくないそうです。

「はかりたいのはノイズだよ!」と心の中でつっこみつつ、ふと思いました。

私は、なんでもできる計測器を選びがちなのですが、その場合大概高くて予算が足りません。

でも、中途半端なスペック(かつまあまあ高い)のものを買うくらいなら

「うちの計測器は××しかできないです!!でも他社より圧倒的に○○ができます!!」

とかいう計測器が複数あった方が実際便利な気がします。

自分が計測器の営業マンになった時には、そういう商品を売りたいなあ・・・

ではまた!

 


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あなたのオシロスコープは信号をちゃんと取れている?!~周波数帯域について~

品質解析若手担当中嶌です。

今回はみんな当たり前のように使用していてついつい忘れがちなオシロスコープの使い方についてお話します。

【周波数帯域の問題】

周波数帯域とは信号を減衰することなく扱える周波数の範囲です。

では、10MHzのオシロスコープがあったとしましょう。

「オシロスコープ」の画像検索結果

 

これに1Vp-p、10MHzのSin波形を観測したとすると波形はちゃんと確認できるでしょうか??

 

答えは・・・

 

できないです!!

「Ohmygod」の画像検索結果
オシロスコープの周波数帯域とは、
「入力されたアナログ信号の振幅が-3dBになる周波数
なのです。従って先ほどの1Vp-p、10MHzの信号を10MHzのオシロスコープ
で計測した場合、0.7Vp-p、10MHzの波形が観測されます。
周波数が14MHzであった場合なんとほぼ1/2の0.5Vp-p、14MHzの波形になってしまいます。
とまあ、オシロの営業マンさんが良く語ってくれるあるあるなのですが
現場ではアナログ信号(Sin波)は解析あんまりしないと思います。
最近はデジタル信号(方形波)の方が多いので、
波形が10MHzの方形波だったらどうでしょう?
方形波は実はSin波形の集合であることをご存知でしょうか?
(フーリエ級数展開という手法で周波数成分を調べられます。)
F(x)=sinx+a1*sin3x+a2*sin5X・・・のような式で方形波は表現できるのです。
したがって、10MHz、30MHz、50MHzの周波数成分を含むのです。
もはや、オシロのスペックを大幅に超える50MHzが出てきちゃいました。
従って成分はすべて-3dB(70%)減少してしまい、波形がちゃんと現われません。とくに立ちあがりなんかはくにゃっとまがって見えてしまいます。
【解決方法】
オシロスコープの立ちあがり時間(10%~90%の振幅までかかる時間)
と周波数帯域の関係は
T10%~90%[s]=0.35/fc[Hz]
です。この式に先ほど確認したかった10MHzを代入すると、約35nsecです。
立ちあがりがこれよりも短い周波数成分はちゃんと確認できないことが分かります。
従って、最低でも10倍くらいの周波数帯域のスペックのオシロスコープを選定して波形を確認する必要があります。
(オシロスコープのサンプリングがこの周波数帯域の4~10倍の設定されるためちょうどつり合うのです。)
とはいいつつ、周波数帯域が高いオシロスコープは値段も高いです(笑)
計測したい周波数はどれくらいなのか確認して、オシロスコープを買いましょう。
ではまた!

 


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Sts

教育とセミナーとSTS

突然ですが、皆さんは種まきをしていますか?

私は最近、教育やセミナー、交流会やWebコンテンツ作りと、色々な方面に手を出して充実した毎日を過ごしています。

 

ただの近況報告になるかもしれませんが、いろいろと報告します。

※より詳細な内容はコチラの記事に書いてありますので、よければどうぞ。

 

教育について


私の個人的な意見ですが、講師と講演家は違うと考えています。

 

講師は教科書に書いてあることを

説明できればOKです。

 

しかし講演の場合は違います。

講演家は、講義を聴いてくれた人の

行動を促す事ができる人

の事をいうと思っています。

 

さて、昨年 文部科学省は、年間約54万円の国立大学授業料について、2031年度には93万円程度に上がるという試算を示したとの事です。

大学の収入の核となる国の運営費交付金が大幅に減らされる可能性があり、大学が減らなければ、授業料で減収分を賄う必要性があるといいます。

 

お金持ちだけが大学に行けるようになり、格差社会はますます広がってしまうことになりそうです。

財務省は、全86国立大学の収入の3~4割を占める運営費交付金約1兆1千億円を31年度までに約9800億円にする方針だといいます。

文科省の教育局長は「授業料で賄うとして試算すると(31年度には)約93万円。年間2万5千円の値上げが必要」と答えたという。

国立大学の除業料はものすごい勢いで上がっているようです。

一時は公立高校の授業より安かった時代もあったようですが。

 

昔の日本には敗戦からの復興として、優秀な人間には教育をつけ国家のために頑張って欲しいという意識があったのだと思います。

お金の問題で、全ての学校のレベルが落ちれば、ゆくゆく国全体のレベルの低下になります。

 

これは、資本主義の限界かもしれません。

 

既に、その傾向は現れていると感じます。

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h2o

電装品に水分は怖い!怖いんです!

イルミネーションが華やかな季節になりましたね!

突然ですが、私は電装品に水分が怖いという話を、この季節になると思い出します。

irumi

 

まぁ、当たり前の話なのですが、少しお付き合いください。

 

 

 

その電話は突然鳴った!


あれは・・・数年前の出来事です。

クリスマスを1週間前に控えた、ある夕方の事。

 

私の携帯が突然鳴り響きました。(←大げさか・・・な)

「突然失礼します! 実はイルミネーションが!い、イルミネーションが消えてしまったんです・・・。わ、私はこれから現地へ向かいますが、何かアドバイスを頂けないでしょうか!?」

 

うん、意味が解らないですねw

私も心の中では、『この人は突然電話をしてきて、イルミネーションが消えた現地への行き方を聞きたいのかな?・・・それなら交番に。。。』

と思いましたが

 

「取り合えず、落ち着いてください。イルミネーションが消えてしまって困っているのですね。詳細を教えて頂けませんか?」

と、それはもうサンタクロースのように優しく問いかけました。

santa

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