技術職とか技能職とか、よく聞くけれども、いまいち違いがよく分からない。

実際に業務の違いは何か?

ついでに給与やキャリア形成は、どうちがってくるのか?

 

今回は、こういった疑問にお答えしていきたいと思います。

これは、メーカーなどの製造業に携わった事のない人には、当然の疑問かもしれませんね。

なるべく分かりやすく説明していきます。

 

※動画でも解説しています。

 

 

 

 

■技術職は間接作業、技能職は直接作業

alexandre-debieve-FO7JIlwjOtU-unsplash

今回の解説を読み終わる頃には、技術職と技能職の違いや、自分がどちらに向いているか、が分かるようになっている事と思います。

 

また、技術職と技能職の働き方の違いから、自分が得意な働きかたが分かるようになるでしょう。

将来に伸ばしていきたいキャリアも分かるようになるでしょう。

 

ひと言で違いを言ってしまうと、

技術職は間接作業、技能職は直接作業、

になります。

 

 

 

■間接作業とは

nasa-Q1p7bh3SHj8-unsplash

製造業においての間接作業とは、設計や研究開発など、直接的にはその製品に携わりませんが、品質やデザインなどを担当している人たちの事です。

所謂、総合職になりますので、ジョブローテーションの対象になります。

 

ジョブローテーションとは、社員に対して一定の期間で複数の部署を経験させる事で、社内製品の様々な理解を深める事を目的とした、人材育成システムの事です

 

 

最近では、技術営業などの重要性も増している事から、更にものづくりの現場から遠い部署へ移動する、といった事も多くなりつつあります。

ジョブローテーションについては、また別の機会で詳しく説明したいと思います。

 

 

 

 

■直接作業とは

thisisengineering-raeng-ZPeXrWxOjRQ-unsplash

一方、直接作業とは、工場内のラインでの仕事がメインになります。

製品を組み立てるなどの、直接的な手作業から、装置をオペレーション(操作)する作業など。

一見、誰にでも出来る仕事のように思われがちですが、そんな単純な仕事ばかりではありません。

 

製品を作る為には、様々な設備が必要です。

その装置をメンテナンスする仕事、保全業務も技能職が担当しています。

 

これには、メカニックな知識、所謂メカトロニクスの知識と技能が必要です。

保全業務には知識学習と、経験学習の両方が求められます。

しかも、その技能は数年かけて培うものなのです。
そのほかにも、製品の生産管理を行う仕事があります。

これには、納期と受注量に応じた生産計画が必要です。

 

ちなみに製造業において、生産管理は

経営の根幹となる、重要な管理要素のひとつ

と言われています。

 

生産を管理するだけでなく、製造工程全体を総合的に管理する活動になります。
最近では、この生産管理をシステム化し、コンピューター管理を導入する企業も多いですが、多くの会社がうまくいっていないようです。

 

というのも、生産管理とは生産を管理するだけでなく、実に多くの内容が含まれるからです。

 

 

例えば、製造するのに必要な、原材料の調達と在庫量。

需要である注文量と、供給である生産量のバランスの調整。

スケジュールの調整や、在庫量の増減。

製造した製品の品質管理など。

 

少し例を挙げただけでも、多くの内容が存在する事が分かって頂けたと思います。

更に人間である、作業者の管理も行うわけですから、如何に大変か想像しやすいでしょう。

 

コンピューター管理が、うまくいかない理由が理解しやすいかと思います。

生産管理についても、また別の機会に詳しく説明したいと思います。

 

 

 

■製造業は人間関係が楽

christina-wocintechchat-com-glRqyWJgUeY-unsplash

ここまで読んだ方は、おそらく。

「うわー!なんだかどちらも大変そうな仕事だなぁ」

こんな感想になるかもしれません。

 

ですが、安心してください。

確かに、技術職も技能職も、どちらも大変な仕事があるのも事実です。

しかしそれは、どんな仕事においても同じです。

 

 

例えば、サービス業などのお客様相手(客商売)の仕事は、どうでしょうか?

ひとりひとり、性格も、考え方も、その日の機嫌も違うお客様に、分け隔てなく接客する事も、ものすごく大変だと思います。

人間ですから、印象的に好き嫌いもあると思いますし。

 

 

製造業の場合は、接客業にみられるような苦労はありません。

基本的に人と関わる頻度は、他の業界と比べて少ないのが特徴です。

 

頻度が少ないと言っても、社内の人間関係については、どの業界でも存在しますので、そういった意味ではありません。

 

製造業の場合は、

最終ユーザーであるお客様と直接顔を合わせる事が無い

という意味です。

 

ですから、直接的なクレームは、社内の別部署である、サービスや営業が担当します。

 

 

ちなみに、

どんな技術職があるのか?

どんな技能職があるのか?

を調べるには、転職サイトを覗いてみるのが、手っ取り早いです。

 

実際に転職しなくていいです。

転職しないつもりで探すのですw

 

転職しないのに転職サイトを見るって、なんだか矛盾してますが

意外に楽しんで調査する事ができます。

 

※50万以上保証!なんてのもあります。

募集内容や、募集している会社の事を調べていけば、どんな仕事かの想像は付きやすくなるものです。

実際に何十社と見ていくと、何となく業務内容が分かってくるから不思議です。

 

本当に良い会社を見つける事ができたら、、、

それはラッキーなので、チャレンジしてみるのも良いかもしれません。

 

 

 

■技術職と技能職に必要な学歴

gakureki
イメージとして技能職は高卒、技術職は大卒や大学院卒、そんなイメージもあるかもしれません。

しかし、その考えは間違いです。

 

 

実際に、私は大学は出ていません。

注記、ここで言う「私」とは、この解説をしている中の人の事です。

 

私は大学を出ていませんが、技術職(エンジニア)として、

大手電機メーカーや自動車部品メーカーで働いておりました。

 

その後、2004年に技術コンサルタントとして起業して、フリーランスとして独立しております。

ですから、大学を出ていなくても技術職を目指す事を、諦めなくても大丈夫です。

 

 

 

 

●高卒で技術職を目指すのは無理ゲー?

ここまで聞いたかたの多くは、こう思うかもしれません。

「いやぁ、そんな事言ったって、高卒で総合職を目指すのは無理ゲーなんじゃない?」

結論から言うと、これは完全に間違っています。

 

 

確かに、高卒で技術職などの総合職に就くのは、狭き門かもしれません。

しかし、全くの無理ゲーかというと、そうでもありません。

 

これから技術職や技能職を目指している学生さんに向けて、いくつか例を出しましょう。

・学生時代に多くの資格を取得するのは有利です。

・工業高校や高等専門学校を卒業していれば、チャンスも多いでしょう。

・そのほかにも、学生時代の部活で、ロボット部に所属したとか。

・しかも、ロボカップやロボットコンテストに出場した、など。

 

 

そうした経験や、その部活で担当していた事が有利に働く場合があります。

例えばプログラミングを担当していたなら、ITエンジニアを目指してみるのも良いかもしれません。

ロボットのデザインを担当していたのなら、Webデザイナーなど。

 

 

このように高卒であっても、総合職である技術職を目指すのは決して無理ではないのです。

 

 

ちなみに、この記事の中の人の息子(つまり、私の息子)は、

小学3年生からロボット教室に通っています。

 

小学校高学年になると、

早くもプログラミングの基礎を始めるようですよ。

 

若いうちから、社会に役立つスキルの勉強ができる。

今はそんな時代です。(私の頃には無かった…)

 

若いだけじゃなく、社会人でもオンラインで学習できる時代です。

例えば、プログラミングなんかはオンライン学習が多いですよね。

このスクールなんかは、月額プランのほかにも、買い切りプランがあります。

自分の時間の都合で学ぶなら、買い切りの選択も良さそうです。

 

 

 

 

■まとめ

jamie-street-_94HLr_QXo8-unsplash

今回は、技術職と技能職の違いについて説明しました。

おおよその違いは理解できた事と思います。

 

ですが、こんな疑問も生まれた人も居るかもしれません。

「給与やキャリア形成の違いは?」

「学生はいいけど、転職するにはどうすれば良いのか?」

 

こういった疑問に対する答えは、また別の記事で紹介していきたいと思います。

 

それまでの間に、少しでも前に進みたい。

何か考えるきっかけが欲しい。

という方は、こちらの記事を見てみるのも良いかもしれません。

 

よく読まれています

参考になる記事

 統計学は難しい。統計学の入門書を読んだが理解できなかった。数字アレルギーがあります。中の人では統計学の基礎の基礎から説明します。中学数学で理解できるよう噛み砕いて説明するの[…]

参考になる記事

今回は、「エンジニアが持つべき、たった2つの事」について説明していきたいと思います。と言うよりは、この2つを持っていないとエンジニアとしての仕事が、滅茶苦茶辛いものになってしまいます。 逆に「出来る」エンジ[…]

参考になる記事

 仕事中に頭の中がゴチャゴチャしてしまいます。どうすれば良いですか?中の人それならブレインダンプをするのがお勧めですよ。  頭の中がモ[…]

 

 

最新情報をチェックしよう!
>YouTubeにて動画教材公開中

YouTubeにて動画教材公開中

私たちprofessional養成講座では、ホワイトボードアニメーションを活用した学びを、教育コンテンツを提供します。より大きな学びを必要とされている方は、お気軽にお問い合わせ下さい。info@soldering-tec.com

CTR IMG