こんにちは。Professional養成講座です。

今回はMTTFについて説明します。

 

私たちが何かの製品を購入したとき、その製品がいつまで使用できるのか?

これは、その製品を購入する際の重要な選定ポイントのひとつになります。

 

 

製品の寿命が長ければ、その製品を長く安全に使用できますからね!

 

 

こうした製品の寿命を知るための指標の一つに、MTTF(平均故障時間)というものがあります。

しかし、MTBF(平均故障間隔)という似たような言葉を聞いたことがありませんか?

 

今回は、MTTFとMTBFの違いについて説明していきます。

 

※動画で聞き流したい人は、下のリンクをポチってください。

 

 

 

 

 

 

 

■本記事の構成

購入する側であるユーザーにとっては、どちらも長いに越したことはないのですが、もし貴方が製造する側のメーカーにお勤めの場合、この言葉の違いを知っておいたほうが良いかもしれません。

 

 

それでは、今回の構成です。

1.MTTFとは何か

2.MTBFとの違いについて

 

このような構成で説明していきたいと思います。

 

そして別の機会に、MTTFと信頼性について深堀していきたいと思います

 

 

 

 

 

 

 

■MTTFとは何か?

MTTFとは

「Mean Time To Failure」

 

の頭文字をとった言葉で、その意味は平均故障時間です。

 

 

ですので、いきなりMTTFとは何かの結論になりますが、壊れるまでの平均値ということになります。

製品が、ぶっ壊れるまでの平均時間ということですね。

 

 

 

もう少し詳しく言うと、非修理系の製品やシステムが故障するまでの寿命の平均、になります。

 

ここで言う非修理系とは、故障しても修理ができない使い捨ての製品や、再生不可能な製品ということです。

具体的な製品の例としては、窓ガラスや電球などになります。

 

 

このように、壊れてしまったら修理不可能な製品の寿命を評価する場合は、MTTFを使用するのが適しています。

 

 

■MTTFの計算方法

MTTFの計算方法は、稼働時間を故障件数で割ることで算出できます。

 

 

 

 

 

■MTTFの計算例

電球が、2500時間、4300時間、5200時間で壊れた場合のMTTFを計算してみましょう。

 

 

この電球が壊れる「平均時間」は、4000時間ということになります。

約166.7日です。(0.45年)

 

 

半年経つか経たないかで交換する電球、ということになりますね。

 

 

ここで勘違いしてはいけないのが、

MTTF評価の結果が10年であったとしても、必ず10年製品が動くというわけではない

ということです。

 

詳しくは別の機会に掘り下げて説明する予定ですが、MTTFに至るまでの累積故障率は63%として、理論上の計算がされるのです。

 

 

 

 

 

 

 

■MTBFとの違い

MTBFとは

「Mean Time Between Failure」

 

の頭文字をとった言葉で、その意味は平均故障間隔になります。

 

 

MTTFとの文字的な違いは、ToがBetweenに変わったことです。

平均故障時間から平均故障間隔になりました。

 

 

うん?

ちょっと待ってくださいよ。

 

どちらも壊れるまでの平均的な時間のことを言っているのでは?

 

こう思われた方、素晴らしい着眼点です。

 

 

そうです、どちらも故障までの平均的な時間のことを言っています。

時間が間隔になったところで、意味合いとしては同じと捉えることもできるのが事実です。

 

 

 

ただ、1点だけMTTFとの違いがあります。

 

MTTFは、非修理系の製品やシステムが故障するまでの寿命の平均であったのに対し、MTBFとは修理可能な製品やシステムが故障するまでの指標になります。

 

 

つまり、その製品が故障してから次の故障に至るまでの間隔の平均値ということです。

 

 

 

■MTBFの計算式

MTBFは稼働時間を故障件数で割ることで算出できます。

 

※以下に白文字でヒントが書かれています。(見たい人だけ自己責任でどうぞ)

 今の時点で、あることに気が付いた人は……相当切れ者です(^^♪

上のMTTFの計算式と同じなのが分かりますか?

そうです。計算方法は同じなのです。

ですので、修理系か非修理系かが、MTTFとMTBFを分けるミソなのです

 

 

 

■MTBFの計算例

こちらも、先ほどの電球の例と同様に計算してみましょう。

違うのは電球のように非修理系ではないので、今度は電灯ということにします。

 

 

 

あれ?

計算上の答えは同じですね。

 

 

 

ですが意味合いが異なります。

約4000時間で電灯は消えてしまいますが、電球を交換するという修理を入れることで、再び電灯は光ります。

 

 

何度も修理(電球交換)は行うものの、電灯そのものは壊れていません。

 

 

 

 

 

図のように稼働時間の平均値がMTTFと同じであるだけです。

ですから「平均故障間隔」なのです。

 

 

 

 

 

■まとめ

今回は、MTTFとMTBFとの違いについてのみ説明しました。

 

ポイントは、

・修理可能な製品なのか?

・それとも非修理系、修理できない製品なのか?

 

の違いになります。

 

 

それ以外は計算式も同じなので、使用する際には注意が必要です。

正しく意味合いを理解して、どちらを使うべきなのか、を判断できるようにしておきましょう。

 

 

今回の説明は以上になりますが、別の機会でMTTFと信頼性について掘り下げた説明をする予定です。

 

MTTFに至るまでには、63%の累積故障率が存在する!

という重要な話になります。

 

 

お楽しみに。

 

 

 

 

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